1. FAXや電話で注文が来るたびに、Excelへの手打ちや手書きで対応している
2. 在庫・納期・技術・取引先のことが担当者の頭の中にしかなく、
その人がいないと仕事が止まる
3. AIやデジタルツールを活用したいが、何から始めればいいか
分からないまま時間だけ過ぎている

AIって、結局何に使えばいいかわからない?
繊維業界のお客様と話していて、よくこんな言葉をいただきます。
「AIって結局、何に使えばいいかわからないんですよね」
みんな同じことを言うんだな、と思います。
なぜだろう?と。私自身も去年、会社員の方を対象にAIセミナーを4回開催して、同じ問いにぶつかっていたからです。
プロンプトまで渡したのに、誰も使わなかった
セミナーの内容は、生成AIを使って出張報告書を爆速で作るというものでした。
GoogleドキュメントとGeminiを使って、音声入力した内容をAIで整形する。
プロンプトのテンプレートまで渡しました。
初回は盛り上がりました。
でも、2回目から少しずつ参加者は減っていきました。
前回参加した方に聞いてみると、こんな答えが返ってきました。
プロンプトを渡して、やり方を説明して、実際に体験してもらった。
それでも、使い続けた人はほとんどいなかった。
最初は自分の教え方が悪かったのかと思いました。
でもアンケートでは好評で、何度も来て下さる方もいる。
ある時、セミナーに来ていない方でも同じように使わなくなったという声を聞いて、教え方の問題ではないかもしれないと思い始めました。
このとき正直、「なんで使わないんだろう」という答えが、私には出ませんでした。

使えない理由は、3層になっている?
繊維業界のお客様と話していても、同じことを感じます。
いろんな方からこういった声を聞いてきて、少しずつ構造が見えてきました。
1層目:AIに練習が必要だと、そもそも思っていない
スポーツでも楽器でも、うまくなるには練習が必要です。
実は、AIも同じです。
でも「AIを使うのに練習がいるの?」と思っている方が多い。
2層目:「いい感じに」が通じると思っている
AIに指示を出すには、自分が何をしたいかを言葉にする必要があります。
今流行りの「言語化」です。
でも「いい感じにやっといて」しか言えないと、思った通りの出力は出ません。
より具体的に「何を、どれぐらい、△△のように、〇〇してほしい」など、新入社員に教えるかのように丁寧に伝える必要があります。
これは繊維業界だけでなく長年、阿吽の呼吸で仕事をしてきた方ほど、ぶつかりやすい壁かもしれません。
3層目:うまくいかない→面倒くさい→やめる
1層目、2層目の壁にぶつかって思うように回答が出てこないと、「面倒くさい」になります。
そして「もういいや」になる。
今まで私がやってきた「使い方を教える研修」が刺さるのは、1層目の表面だけだったのかもしれないと思うようになってきました。

「自分の仕事はアナログだから」という思い込み
繊維業界や紙業界には、もう一つ特有の壁があると感じています。
扱っているのは有形商材です。
手で触って、目で見て、初めてわかる素材の良さがある。
そういう仕事をしている方ほど、「自分の仕事はAIで代替できない」という思考になりやすいのではないか?と考えるようになりました。
気持ちはわかります。
私自身も同じように感じることがあります。
でも、「有形商材を扱う仕事だから、AIは関係ない」かというと、少し違うかもしれない。
お客様へのメールを書く時間、報告書をまとめる時間、見積もりを作る時間。
そういう「実際の商材に触れる以外の仕事」に、AIが使える場面はたくさんあります。
ただ、その発想自体が出てこない。
「何に使えるかが思いつかない」という声を、何度も聞いてきました。
私自身、こう考えるようにしています。
「商品に触ること」と「お客様と話すこと」以外は、AIで何とかできないか?
この2つは人間にしかできません。
素材の手触り、色、温度感。
お客様との会話の中で生まれるひらめきや信頼。
これはこれからもずっとそうだと思います。
むしろ、ここはAIに代替されてはいけない部分です。
それは、あなたの感性であり、あなたにしかできない仕事だからです。
だとすれば、
それ以外の仕事——メール、報告書、見積もり、
情報整理——は、AIに任せられないかと考えてみる。
「自分にしかできないこと」と「そうでないこと」を分けて考えてみること。
それだけで、AIの使い道は見えてくるかもしれません。

正直、私にもまだ答えは出ていません
「使えない理由」を深掘りすればするほど、「使い方を教えれば解決する」という話ではないと考えるようになってきました。
でも、だからこそ面白いとも思っています。
「AIって、結局何に使えばいいかわからない」
もしこの言葉が自分のことのように感じたなら、それはスキルの問題ではないかもしれません。
あなたが「使えない」と感じているのは、どの層でしたか?
一緒に考えてみたい方は、お気軽にご連絡ください。
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あなたの話を聞きながら、頭の中を一緒に整理します。